11


<>

個人を見る目の無い社会            寺嶋真一    2001/12/19

 

役人が悪いのは指導する政府が悪いから。政府が悪いのは、代議士を選ぶ有権者が悪いから。

子供の時からの恣意 (self-will) のままに留まる日本人には意思 (will) というものが無い。それで、善意 (good will) ・悪意 (ill will) の見分け方に考えを集中させることができない。従って、個人の行為に関する善悪の見分け方を知らない。騙された時には、ただ「相手を信頼した」と言い訳する。仕方の無い性善説である。日本人の社会は、個人を見る目の無い社会と言えよう。何回選挙を繰り返しても目に見えた民主主義の効果が上がらないのは、こうした事情による。 272 文字

 

恣意の政治   寺嶋真一さん 公務員 20011218 投稿

 

恣意の政治わが国では、政治候補者の話の筋を理解することもなく、また説明されることもなく、指導者の人選びが行なわれる。だからトップ・ダウンの行政ができない。未来形の文章ができなければ単語はばらばらで、キャッチ・フレーズ政治となる。ちょうど、七夕の短冊に願い事をかくようなものである。恣意 (私意・我儘・身勝手) である。文章がなければ、意味も無く、矛盾もない。総論賛成、各論反対も当然予想されるところである。これでは、無用な軋轢も避けられない。「個人選びは、即ち個人の意見選び」との約束をしたいものである。245 文字

 

性善説の由来  寺嶋真一さん 公務員 20011219 投稿

 

性善説の由来役人が悪いのは指導する政府が悪いから。政府が悪いのは、代議士を選ぶ有権者が悪いから。子供の時からの恣意 (self-will) のままに留まる日本人には意思 (will) というものが無い。それで、善意 (good will) ・悪意 (ill will) の見分け方に考えを集中させることができない。騙された時には、ただ「相手を信頼した」と言い訳する。信頼に足る個人かどうかの見極めはない。仕方の無い性善説である。日本人の社会は、個人を見る目の無い社会と言えよう。何回選挙を繰り返しても目に見えた民主主義の効果が上がらないのは、こうした事情による。265文字

 

危険な行い   寺嶋真一さん 公務員 20011221 投稿

 

危険な行いどうもタバコ増税に賛成する人達の理屈は「俺から取るな、他人から取れ」、ということなのか。先進国のタバコの値段が700円だのというが、それこそ自由主義社会では自由に値段を決められることであって、個人の嗜好に国家が介入して悪いはずがない。先進国では、「趣味に論拠なし」と考えられている。ポイ捨て云々は個人のモラルの問題であって、だから増税すべき、という話ではない。アメリカはかつて「禁酒法」などという冗談みたいな法律を実際に施行した国だ。回教徒は、今でも酒も麻薬もご法度だと聞く。喫煙は飲酒運転と同様に極めて危険な行いと考えられるに到っている。何事もアメリカの真似をしておればよいと安易に考えるのは、自己の「あるべき姿」を考えることが無いからで、国家的危機を招く元であると言える。 338 文字

 

親と金   寺嶋真一さん 公務員 20011223 投稿

 

親と金アメリカ友好は結構ですが、日本は今後アメリカの言うままでない、独自の考えでもっと東南アジアの国々から信頼を得ることが必要です。ヨーロッパは戦争直後に共同市場にすることを合意しました、そして55年その合意に向かって着実に進み2002年には通貨が統一されます。この息の長い努力は、気の短い能天気の日本人には大変難しいことですが、大きな覚悟を持って東南アジアの国々と優れた哲学の下に共同作業をして行くことが将来の日本にとって最重要なことです。アメリカの傘の下でアメリカに貢献できるうちは良いのですが、何時までも良いときばかりは続きません。いつまでも、あると思うな親と金。 282 文字  

 

大学改革    寺嶋真一さん 公務員 20011223 投稿

 

大学改革大学改革の名のもとに、講座名を一斉に変更させたりしている。何事も、その説明には微に入り細にいる必要があるものと思い込んでいる。しっかりした話の詰めは必要であるが、大意・要約の合意が無ければチマチマした詮索はしても意味が無い。政府は、制度の「改革」をすれば大学が良くなると思っているのではないか。「カニは、甲羅に似せて穴を掘る」といわれている。考えが古くて制度も古いのではないか。何よりも考え・構想の良さが先決課題である。210 文字

 

痛みに耐える方法   寺嶋真一さん 公務員 20011225 投稿

 

痛みに耐える方法恣意の世界は、善悪のない世界。だから、恣意により行動する子供には、罪がない。自分の意思が表明できるようになると、神の意思も受け入れられるようになる。そこで「我らは神を信ずる」となる。未来形を自由に操るには成人の言語能力が要る。だから、洗礼は成人にしか認めないというのが、プロテスタントの行き方である。自分に意思がなければ、他人にも意思は認められない。そこで、「神も仏も無かりけり」となる。山ノ神の存在を信ずるのは、恣意 (私意・我儘・身勝手) の存在を認めているからである。小泉首相は、自らの意思を明らかにしなくてはならない。彼は、明るい未来を有権者の前に克明に描いてみせる必要がある。さすれば、有権者は、どんな痛みにも耐えられる。314 文字

 

医師の教育改革    寺嶋真一    2001/12/22

 

わが国の医師の地位は相対的に低いのであろう。アメリカでは、医師過程 (M.D. course) と哲学博士過程 (Ph. D. course) は医学校 (medical school) に並列に存在するが、わが国では、M.D. の上に、更にPh. D. の称号を取らなくては一人前とは考えられないような風潮にある。それというのも、わが国の医師養成機関は、大学院ではないからである。北米と肩を並べる為の教育改革が必要である。  199 文字

 

理想の国家  寺嶋真一    2001/12/23

 

国家意識というと、すぐに国旗国歌や菊の御紋を思う人もいるだろう。けれども、日本の党派的・国家意識というものが破壊されてこのかた、経済大国でありつづける日本という以外の国家意識を持たない状態が続いている。その結果、その最大の経済的幻想が崩れ去った今日、未だに日本の国家意識を「ノーベル賞30人」だとかせいぜいオリンピックの成績だとかにしか見出せない現状に、憂えています。これは偉大な政治家を首相とした政府主導により脱出すべき状態です。「わが国を見ずして、結構と言う無かれ」という結構の中味を入念に吟味すべきである。さすれば、わが国を自分の目で見ようとして訪れる外国からの観光客も激増して、住民も充実した生活を送ることができる。このような未来計画の下に、親の代、子の代、孫の代をかけても、倦まず弛まず着実に理想の国家建設に励むべきである。

 367 文字 

 

英米流の思考形式  寺嶋真一    2001/12/23

 

建て前 (ルール) と本音 (恣意)。義理 (序列の掟) と人情 (感情)。どれを取ってみてもこの世のことばかりである。来るべき世のこと、つまり「あるべき姿」・哲学を語る余地が無い。これが日本人の戸惑い・迷いの根元である。日本人が、このような迷いに悩まされている人間である限り、国際社会の指導者にはなれない。

米国に住んでいれば馬鹿でも英語を話す。いくら英語を話しても、馬鹿は利口にはならない。だから、英米人には大きな個人差が見られる。日本語を話すと、切って揃えられたように能天気となる。哲学思考が出来ないからである。我々も、英語を習得する努力をして英米人の思考形式に理解を示し、この英米の世を乗り切ることにしよう。  301  文字

 

 

最近の作品へ