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日本人の弱み 寺嶋真一 2001/11/30
英米人に「世の中は、、、、、」の答えを出したら、彼等は「あなた自身の考えは、、、、」としつこく尋ねる。「あるべき姿」を持たない日本人は、自己の意見を求められたら「我、関せず」と言うしかない。幾らわが国の伝統とは申せ、あるべき姿も述べられない個人が、とうして外国人から信頼されるであろうか。日本人の真面目になれない性質は何処から来るか。日本語には未来形がないので、必然的に現実肯定主義になる。つまり、現実の変化を望まないことである。夏目漱石も「越す国はあるまい。あれば人でなしの国へ行くばかりだ」と言っていた。これが、日本人の頭から神と仏の消えてなくなる機序である。信念のない人が相手にされないのは、何処の国に行っても同じであると考えてよい。 320 文字
日本人の自由 寺嶋真一 2001/11/30
意思を行動に移す代わりに、恣意を行動に移す。すると、やんやと周囲から喝采を浴びる。飛び出す方も見るほうも、根は昔からの日本人である。意思には意味があるが、恣意には意味がない。捉えどころのない自分を、自由の身そのものとして誇らしげに思うのはいかがなものか。
人の発する言葉には、文章になる言葉と、そうはならない言葉、つまり小言・片言の類がある。前者には構文があるが、後者にはない。つまり、文章構文が無ければ、単語は小言・片言となり、あれば文章をなす。
小言・片言は雰囲気を作り、文章は無粋な論理を構成する。日本人は、ややもすれば雰囲気に酔いしれる。人の感じる雰囲気は現実を支える力にはならないが、理屈に従った人の行動は力を発揮する。英米人は論理により僅かずつではあるが着実にこの世の支配を進めている。
松島や ああ松島や 松島や。日本人は、雰囲気を求めてやまない。雰囲気は、はかない。だから、日本人の人生に対する思いも、昔からはかなさに満ちている。 418 文字
ビジョンの大切さ
寺嶋真一さん 公務員 2001年11月29日 投稿
ビジョンの大切さ
改革には抵抗勢力がつきものだが、今回の混乱には首相自身にも大いに責任がある。いくら改革反対派の国会議員や役人といっても、首相が筋の通った政治理念と哲学を持って説得すれば最後には納得する。政策と言うものは、結構な国作りをするための一過程にすぎない。各人が、出来るだけ優れた選択肢を提供することも勿論必要だが、ハッキリした目的により団結しているならば、お互いに譲れぬはずもない。だが、目的が示されない時には、これらの手段そのものが各人の目的となるのが常である。首相の発言は単にパフォーマンスや人気取りだけで、道路建設を凍結した後の国家ビジョンも示していないところに問題がある。286 文字
時の流れに身を任せ 寺嶋真一 2001/11/28
言論の自由とは、自由にあるべき姿を述べる事である。あるべき姿を表明する事も無く、勝手な行動を妨げられるとして、社会を統制的であるとか自分のことを被害者と言うのは誤りである。あるべき姿を持たないから我々の行為は恣意的となり、恥の文化を持つと言われながらも恥知らずなのである。会も流れる。時も流れる。座も白ける。時代に流されることを時流に乗るとして得意がるところが、無哲学の所以である。これが日本人極上の境地であるのか。
208 文字
過去の教訓
寺嶋真一さん 公務員 2001年11月27日 投稿
過去の教訓
テロは、当然糾弾すべきことであり、アフガニスタンの無実の人々を一人でも死傷させるような戦闘行為は、早く終わらせるべきだと思います。日本は、真にアメリカの友人ならば、恒久的な平和を目指して行動するように更に豊富に良い選択肢を彼らに与えるべきです。一連の紛争やテロの背景として、アメリカの中東政策の姿勢や、武器輸出国の存在なども日本人の叡智により解決すべきであると思います。 日本の支援活動は、あくまで中立的な人道的援助にとどめるべきです。世界はこの戦争に関連して、どの国がどういう考えを持ち、テロに対してどのように行動するかをちゃんと見ています。我国は、独立国として、誠実・正義・博愛の立場から、テロに対しては毅然として行動すべきです。テロに対する武力制圧なしでは、真の平和は生まれないと思います。人類は、過去の教訓からもっと賢くなるべきだと思います。 374 文字
政治家の指導
寺嶋真一さん 公務員 2001年11月27日 投稿
政治家の指導
この国が一番病んでいるのは役人が国民への奉仕を忘れている事と考えられている。だが、実は有権者の代表である政治家が指導的立場をとらないことが原因である。有権者の代表が国民への奉仕を具体的に要求したら、拒否できる役人など存在しない。政治家個人に、あるべき姿のアイディアがないことが原因で、これが役人への不満となって表れている。161 文字
靖国の英霊
寺嶋真一さん 公務員 2001年11月27日 投稿
靖国の英霊
この世があってあの世がある。現在があって未来がある。過去の人は我々の先を越して未来の国に行った。ここのところが話の筋としてはどうもおかしい。インド・ヨーロッパ風かな。靖国神社は、古来の日本国民の感情として、いわば戦没者に対する現在形の慰霊をする中心的な施設であるという受けとめ方が、いまだに御遺族の中に多いんです。これは、死んで天国に行くと考える外国と違うところであります。外国には、未来形で描写可能な理想の世界があるのです。日本人の戦争にはあくまでもこの地上に執念を燃やすナウな感じの国民感情があり、「靖国で、また会おう」と誓ったこともあります。戦没者を追悼する方式にも、日本国民には世俗的且つ今様風の違いがございます。今はやりのグローバル化、ユニバーサル化とはすぐには行かない。草葉の陰からジッとこちらを見守っているという点も考えて、戦没者に対する慰霊をどのようにすべきか、いろいろ御検討していただく余地があるのではないでしょうか。418 文字
不定形の考え
寺嶋真一さん 公務員 2001年11月24日 投稿
不定形の考え
働く人びとや社会的に弱い立場の人びとの人権や生活を守り、というが強い立場の人の人権や生活はどうなるのか。弱い立場と強い立場で色分けされる社会に公平で公正な政治の実現できるのであろうか。古い遺物やムダを省くのは当然のことですが、ウヤムヤの恐怖におびえる人たちに対する必要な福祉サービスの提供は守る。医療や年金が公平に受けられ働く人が安心して働ける社会を原点にする。181 文字
安全保障の基本
寺嶋真一さん 公務員 2001年11月23日 投稿
安全保障の基本
わが国は、グローバルな民主主義や人権、平和や軍縮、飢餓や難民など地球規模の新しい課題に挑戦し、大国・小国の意見が共に尊重される国際連合へと抜本改革して、国連を中心とする総合(普遍)安全保障体制に主導的な立場を貫きます。日本及び加盟各国は限定防衛に徹して、経済的・技術的支援、文化的・人道的援助など非軍事面における全ての国連平和維持活動に参加します。184 文字
妥当な線
寺嶋真一さん 公務員 2001年11月23日 投稿
妥当な線
「高速道建設は全面凍結」というだけでは、有権者は納得出来ません。もちろん、不必要な道路を造るのは反対ですが、必要とされている道路はやはり造るべきです。早く、小泉首相は、わが国の結構といえる青写真を示してください。そうすれば、必要とされるものは、道路に限らず一目瞭然になるはずです。後は、子の代、孫の代をかけても着実にやりぬく心構えが必要です。計画の着手、完了はその時々の懐具合で妥当な線が決まります。200 文字