寺嶋眞一の意見 40
□寺嶋眞一 静岡 無職 60才代 2005/08/13 05:43
個人と自由
自由主義は、個人の自由を是認することである。
日本人には、理性 (reason) がない。理由がない。判定の基準がない。判断の根拠がない。
日本人の判断は、気分・雰囲気に左右されている。
判断の根拠となる内容は、目先・手先のこととは別次元の内容だからである。
つまり、日本語で表現することが非常に難しい内容である。
日本人の解釈では、自由主義は理性のない個人の自由を是認することになる。
恣意は、私意・我儘・身勝手などと呼ばれている。
何処の国でも恣意は容認されていない。
理性のない人間の個人主義は、恣意の是認 (indulgence) になる。
これを自由の履き違えと言う。
恣意の人間達には、真の個人主義を守ることはできない。
この困難を克服するための手段として、全体主義の方に人気が集まる。
我が国では、伝統的に序列修行・滅私奉公の手段により恣意に対抗してきた。
戦後、修身の徳目から開放された日本人には、自信に満ちた判断ができない。
404文字
□寺嶋眞一 静岡 無職 60才代 2005/07/29 14:18
経験がたより
私がまだ医学生であった頃、外科の教授が経験に関して「自分が死んでみなければ分からないなどと言っていたら、命がいくつあっても足りない」と語っていた。
日本語には未来構文はないが、人間の叡智は、未来構文の内容にある。洞察力も想像力も、未来構文の内容を編み出す力である。だだ、「やってみなければ分からない」とか、「なってみなければ分からない」といったような目先のこと一点張りでは、聡明な人間は育たない。
197文字
□寺嶋眞一 静岡 無職 60才代 2005/07/26 17:31
日本人の性
企業誘致によって我が農村部にも真っ直ぐな道路ができた。
道が真っ直ぐなのは、地権者 (企業) が企業一人であるためか。
細分化された街道を通る古い道路の方は、補助金をつぎ込んで拡幅しても真っ直ぐにはならない。
平坦な土地でありながら道が曲がりくねっていても、建設基準には合っているらしい。
新しい道路の建設よりも、旧道の拡幅を全員が望んでいる。
道路の左右の住民が共に土地を出し合うことが、無難な公平な道と考えられるからである。
新しい社会の到来を待つというよりも、現状の手直しにとどめるといった考え方が強く働いている。
指導者個人に期待するよりも、自分達でがやがやと決めるほうが日本人の性に合っているようだ。
だから、「新しい」は、気分の上でならともかく、実質的な社会生活に関しては日本人の性に合わない。
343文字
□寺嶋眞一 静岡 無職 60才代 2005/07/26 15:48
未来計画
英米人は、頭の中に夢と現実を並置できる。
だから、現実の世界では実現不可能の事柄であるとしても、そうやすやすとは諦めない。
天上の楽園建設が不可能であるならば、地上に楽園を建設する勢いである。
地上の楽園は、天上の楽園の足元にも及ばないが、天上の楽園が地上の生活の努力目標であることに変わりはない。
夢は未来構文の内容で、現実は現実構文の内容である。
日本語には、時制がない。いうなれば、現実構文(現在構文)ばかりの言語である。
だから、夢と現実を日本人の頭の中には並置できない。
それは、たった一つの現実構文を夢と現実が奪い合うからである。
日本人の頭の中は、夢と現実の相克の場である。精神の統一が必要になる。
現実無視には、問題がある。だから、日本人は現実肯定主義となる。
日本人には夢がない。夢の内容は疾うに諦めた。
夢の内容を現実構文の中に盛り込むと、本当の嘘・偽りと成る。
人心を惑わす不届きな発言となる。
だから、未来に関する発言は冗談交じりになる。
我々は、現実に囚われ過ぎているというよりも、未来への希望を持っていない。未来計画がない。
不届き者にならないためにも、ひたすら神頼みをすることになる。
その生活は他力本願か。政府頼みか。
509文字
□寺嶋眞一 静岡 無職 60才代 2005/07/17 14:16
有権者のさびしさ
日曜の座談・討論会で、郵政民営化関連法案に反対する与党議員が、拙速で強引な党のやり方に反対であると言っていた。もっと皆の意見をよく聞いて、党内民主主義を守るべきだとの意見である。法案に対する反対は、党内運営に対する反発によるものだとする。この議員は、党内の「今ある姿」にのみ強く関心があるらしい。わが国の未来社会に関する「あるべき姿」には、ついに説明が及ばなかった。こうした近視眼的の人物が政治家として登場することは、有権者にとってさびしいかぎりである。
227文字
□寺嶋眞一 静岡 無職 60才代 2005/07/15 06:49
ただ黙々と
私は、20年以上前に、当時の新設医学部の教授になって学部の発展に努力した。
だが、委員会の教授達の審議は、常に目先のこと、急を要することに限られていた。
未来構想に関する議題は、常に欠落していた。または、おざなりであった。
そのようなことは、考えても仕方が無いことと見られていたようだ。時間の無駄と考えられていたようだ。
「あるべき姿」に関する構想は、「話が合わない」の一語で片付けられた。
だから、学部といえども「あるべき姿」に向かって、着々と努力を積み重ねることは不可能である。
そして、20年が過ぎたが、学部は元の体制を維持するにとどまった。
その間、名称の変更、改組などはあったが、大学人は元の考えどおりに行動した。
目先のことしか考えがまとめられないわが国民の性質を、どのようにして改められるかが問題なのである。
冷静と言うわけでもなく、沈着というわけでもなく、ただ、黙々と同じ行動を続けてゆく。
こうした、日本人のメンタリティ (考え方) は、時によっては国の命運を左右するものになるであろうと考えて、ぞっとした。
449文字
□寺嶋眞一 静岡 無職 60才代 2005/06/07 21:32
自主性のなさ update
このたびの靖国問題に対する中国の要求は中国の要求、靖国神社の儀式は靖国神社の儀式である。だが、自国の戦没者を追悼するのは、政府自らの義務である。他に言い訳を必要としない務めである。
おそらく、戦没者追悼に関する考察が国内で十分に進まないので、わき見をしている人たちが多くいるのであろう。そうした人達が、他国の干渉に対して自主性のなさを露呈する。
各種の専門家を多数集めて話を聞いたとて、この種の難問に正解が得られるものでもない。
要は、人間の問題である。それが戯画となる。
233文字
□寺嶋眞一 静岡 無職 60才代 2005/06/07 14:20
自主性のなさ
このたびの靖国問題に対する中国の要求に同ずることが、和の道であると考えるのは如何なものか。小人の道は同じて和せずに通じている。
「君子は和して同ぜず、小人は同じて和せず」と言われているが、これは現象の話であって、人生哲学の話ではない。この陳述には和の前提条件となる大切な内容が抜け落ちている。その大切なことというのは、他人の哲学に干渉しないことである。
我が国が自国の戦没者を追悼するのは、政府自らの義務である。他国があれこれいう筋合いにはない。その干渉を取り上げて国内であれこれ言う。中国の言いがかりで騒ぎがおこるのは、日本人に自主性がないからである。「和をもって貴しとなす」にも、前述の前提条件が必要である。
今回の外交的不和は、中国が他国の方策に言いがかりを付けたことにある。中国の干渉も珍しくはないが、我が国のたじろぎも珍しくない。それが戯画の題材となる。
おそらく、戦没者追悼に関する考察が国内で十分に進まないので、わき見をしている人たちが多くいるのであろう。そうした人達が、自主性のなさを露呈する。
各種の専門家を多数集めて話を聞いたとて、正解が得られないのがこの種の難問である。
491文字
□寺嶋眞一 静岡 無職 60才代 2005/06/05 09:44
国際感覚のない国
戦没者の追悼は、まさに国の責任である。他からの干渉を排して、国が自主的にその責任をとらないと本末転倒になる。A級戦犯の件は、我が国がサンフランシスコ平和条約という国際的に受け入れた条約の内容である。我が国の政府がA級戦犯の問題でいまさら国際論争を起こすとはお門違いなことである。政府は戦没者に対して追悼施設を作っていない。「国立の無宗教施設を作っても意味がない」と言う人もいるが、一宗教法人の靖国神社を囲んで、政治家が干渉じみた事柄をあれこれと述べ立てるのは如何なものか。政治指導者は、まつりごとにより、今なお戦没者の追悼に関する政治的な事柄を解決しようとしているのではないか。国際感覚がない。
297文字
□寺嶋眞一 静岡 無職 60才代 2005/06/03 07:32
いやな雰囲気を作る首相の答弁
靖国神社参拝についての小泉首相の考えは、「首相の職務ではなく、私の信条から発する参拝に、他の国が干渉すべきでない。自分自身の判断で考える問題だ」「いつ行くかは適切に判断する」「(A級戦犯を)戦争犯罪人だと認識している」「A級戦犯のために参拝しているのではない。多くの戦没者に敬意を表している」「私は戦争への痛切な反省を表明している。靖国神社を参拝することが靖国神社の考えを支持しているととらないでほしい」である。
何だかいやな雰囲気を作る首相の答弁である。暴力団と親睦をはかる警察署長の雰囲気がするからである。
この態度が、我が国の対外的な印象を悪くしている。
暴力団ときっぱり手を切る警察署長にはなれないものか。
304文字
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